2017年09月09日

秋の香を求めニセイカウシュッペ山へ

 ミュージアムを訪ねてくださった方が、黒岳山頂のウラシマツツジが
色づきはじめましたヨ!と知らせてくださいましたので、私も一足早く
秋の色を求めニセイカウシュッペ山を登ることにしました。
 最後に私がこの山を訪ねたのは、確か三年前の六月であったと思いま
す。ただ、この時は大槍の急斜面には巨大な残雪が張り付き、アイゼン
とピッケルなしでの登攀はむりで、早々に諦め下山をしました。
 山旅は、よく整備され、平坦で歩き易く、登山者も少なく静かな雰囲
気の中を、時より聞こえる甲高いセミの声を聞きながらの楽しい登山に
なりました。それにしても、大雪山は寒く、紅葉の季節を迎えているの
にセミの声というのは少々驚きました。
 その元気なセミの姿に励まされ、尾根筋にでると、ミネカエデ、ナナ
カマドが葉を紅く染め、私を迎えてくれます、大雪山の紅葉前線はここ
まで下ってきているのです。
 さらに、大槍と山頂とのコルまで行くと、両サイドには、チングルマ
ハイオトギソウなどの草紅葉が飾り、私の心を和ましてくれます、初秋
のニセイもいいですネ。
 ところで、半月前、去り行く夏を惜しみ、青々とした木々の葉が色づ
きはじめる秋の訪れが、少しでも遅くなるように願っていました。しか
し今、この紅葉を前にして、あと何日かで、あの原色に輝く秋の盛りを
迎えるのだろうかと、心待ちにしている自分の姿に気づかされます。
 どうしてでしょうネ!秋は自分でも理解できないほど矛盾した思いが
浮んでは消え、浮んでは消えていきます。
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   見晴台よりの大槍             ニセイより望む大槍
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           朝つゆを受け輝くオトギリソウの紅葉
posted by sounkyo at 12:11| 館長のつぶやき

2017年09月08日

お互い、山では慎重な行動をしましょうね。

 8/26から8/28まで、天気予報は晴れマークなので、この機を
逃してはと、急きょトムラウシ山を訪ねることにしました。
 初日、晴天の下、心地よい谷風を肌に受けての楽しい山旅になりまし
た。しかし、トムラウシ公園を過ぎる頃から雲行きが怪しくなり、遠く
で雷音が聞こえはじめました。
 夕方、トムラウシ南沼に着き、食事をはじめた頃、急に雷音が響き、
激しい風雨にさらされ、テントがバタバタと音を立て一晩中続きました。
その時、ふと、二時間遅れで登っていた島根県の大学生パーテーのこと
が心配になりました。 予報では、この悪天には触れていなかったので
少々当惑しましたが、多分、寒冷前線が通過したのでしょう。
 だが、この悪天翌朝になっても収まらず、視界不良と烈風が続きまし
た。この頃感じていることですが、最近の天候はなにか変で、予想不能
なことがあります。そこで安全策をとり、下山を決めました。
 それにしても、尾根を越える風はすさまじいですね、私はその風を背
にまともに受け、まるでタコのように飛ばされ、一回転し岩に腰を強打
してしまい、やっとの思いで下山口にたどりつきました。
 ところで、下山した二日後、悲しい知らせを耳にしました。私と同じ
会所属の三名が日高山脈幌尻岳の沢で遭難死した事故です、多分、この
方々は、私と同じ日程で山に入っていたのだと思われます、それだけに、
心が痛みます。合わせてご家族皆々のご心痛を思い、どうぞ御霊安らか
にと、心を合わせ、お祈りしたいと存じます。
 今日のような、予想が困難な気象状況下での登山活動は、ともすれば
臆病と思えるほどの慎重さが求められるのではと、つくづく考えさせら
れました。
posted by sounkyo at 10:59| 館長のつぶやき

2017年08月20日

ナキウサギに遊んでいただきました。

 8月17日、久しぶりに、然別温泉近くの駒止湖を訪ねてみました。
この附近は、エゾナキウサギの生息地で、個体数も多く、それに加え、
手ごろな大きさの岩石が積み重なり、その上に生した地衣類、コケ類が
独特の景観を示し、写真のモチーフとしては最適の場所なのです。
 9時30分、着くと10名程度のカメラマンがいましたので、邪魔に
ならないように、一番奥の方に三脚を立て、ナキウサギが顔を出してく
れるのを待ちました。
 ところが、他の人の前には、よく姿を現すのに、私の前には、4時間
以上過ぎても姿を現しません。痺れを切らした私は、ポイントを変える
ことにしました。すると数分後、元の場所で鳴き声がするではありませ
んか、そんなことを何度か繰り返すうちに、帰宅予定の15時が過ぎ、
何かナキウサギに遊ばれたような気分で山を下りました。
 帰りの車の中で、ふと、私達人間は、日頃から小さな結果にこだわり
あくせくとした生活を送っていますが、一時足を止め、時より、霧の中
から姿を見せる美しい駒止湖を眺め、地衣類、コケ類の生す岩の上で、
気ままに生きるナキウサギ、そのどちらの生き方が、生ある者の本来の
姿なのであろうかと考えさせられました。
 時間を見つけ、近々また訪ねるつもりです。
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posted by sounkyo at 10:49| 館長のつぶやき