層雲峡より望む大雪の山肌は、残雪が少なくなり、夏山の到来を告げています。私も登山の準備を始めた。今年は、どんな花が咲くのだろうかと思いを巡らすのも、山の醍醐味の一つです。
しかし、最近年をとったせいでしょうか、山の姿とともに、その折々に山で出合った人々が心に浮かび、そんな他愛もないことが胸を熱くすることが多くなりました。これも山の楽しみですね。
そんな折り、一万数千年前、先住民族が大雪山系白雲岳・小泉岳に残した黒曜石のヤジリなどのことが再度耳に入りました。
当時の彼等は、どのようなことを思い、どのようなことを話しながら、この大雪山のお花畑の中を歩いたのでしょうね。
あれこれと彼等に思いを馳せるのも楽しいですネ。
まだ、鉄のない時代、斧、槍、切る道具として貴重な鉱物であった黒曜石が、大雪山からわずか35qの白滝村にあったことも知らず、私は不勉強を恥じています。
現在、白滝村には立派な博物館があり、出土した黒曜石が展示されているのですが、石器を眺めていると、一万年以上前の先住民族の生活の様子、人々との会話が聞こえてくるようです。次に訪ねた時には、ぜひ、石器づくりに挑戦するつもりです。
白滝村の帰りに、瀬戸瀬温泉で汗を流しました。やはり北海道は温泉ですね。