一ノ谷の後、須磨海岸を経て須磨寺を案内していただいた。
この寺は、私が幼い頃から口ずさんでいた青葉の笛で名高い平敦盛の首塚、また、義経が首実検の折り腰かけ
たといわれる松など、源平にまつわる数多くの史跡があり、この地に立ち、平家物語を思い浮かべると、感極ま
り立ち去り難い気持ちになります。
敦盛公と熊谷次郎直実の像
この旅で、私が最後に選んだのが京都の嵯峨野です。この地には多くの皆さんと同じ様に多くの思いがありま
す。
取り分け、平家物語の舞台となった祇王寺には思いが深い。人の世の儚さに無常を感じ仏門に入ることを選ん
だ若い女性の姿を思い描きながら狭い庭園を巡ると、千年の年月が経った今も、その心が伝わってくるような不
思議な感覚を覚えます。
その時、しみじみとまた来たいなぁ!と思いました。
祇王と祇女が余生を送った庵