学生時代 ふとしたきっかけで万葉集に触れる機会に恵まれ 何故か、その中の”石走る垂水の上のさ蕨の萌
え出づる春になりけるかも”という志貴皇子の一句に深い感銘を受け 強く心を惹かれました。
しかし、その後忘れていたのですが、クワンナイ川を遡行し急流を登っている時、急に、石走る垂水・・・の
一句が頭の中を流れ 山行中離れませんでした。
千数百年前、まだ年若い青年が これ程の高い精神性を有していたというのは只々驚きでした。これを機に再
度万葉集に目を通すようになりました。
私が山にカメラを向けるとき、時には、どのように表現したら良いか迷うこともあります。しかし、その答え
は、この先人達の歌の中にあることを知りました。万葉集は日本人の心の故郷です。素晴らしいですネ。
名写真家により 実物より何倍も若く 感謝 垂水の平磯海岸より 源平合戦の一ノ谷を望む
とはいえ、私は無知で、つい最近まで垂水という地名の存在すら知りませんでした。
そんな折、親切な知人から、垂水に万葉歌碑の道があることを知らされ、先月、桜の頃に案内していただきました。
私は天にも昇るような心地で、満開の桜の中を歩きました。