2015年07月27日

西クマネシリを訪ねました。

 西マクネシリ岳は、その北に位置するピリベツ岳とともに岳人の憧れであり、取り
分け男性の人気度は抜群です。その理由は、何と言っても、アイヌの人々がオッパイ
ヌプリ山と呼んでいたように、女性を感じさせる優美な山容にあります。恥ずかしな
がら私もその魅力に魅せられた一人です。

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 この山をニペソツ山からの眺めていましたら、急に登りたくなりました。登山口は十
勝三股の手前の林道より入り、標識で下山、三ノ沢川に沿って歩きます。遠くから見
ると女性的で端正な山容ですが、入山者が少ないせいかコースが荒れ野性的で、背
の高いコブスマソウ、フキなどが繁茂し、まるでコロポックルになったような気分にな
ります。荒廃した山小屋を過ぎ、右の林道を登ると針葉樹林の尾根道にでます。ここ
からは急登になりますが、時折、黄色いキオンの花が顔を出し、花の蜜を求めて舞う
無数のチョウの姿を目で追っていると、登りも苦にならないほどです。
 やがて、美しいダケカンバの樹林帯に入りますが、この上部が急峻な岩峰で、登り
つめると山頂です。山頂よりの展望は素晴らしく、遠くガスの彼方にニペソツ山が姿
を見せています。私は寝転んでその姿に見入ってしまいました。
 その時、ふと過日ニペソツ山で過ごした楽しい思い出がよみがえります。あの時は
前天狗に幕営し三日間滞在しましたが、好天に恵まれ、フタマタタンポポなど花々と
の出会いなど美しい時を過ごすことができました。
 山は登るのもいい、でも、下山後その余韻に浸るのも夢が果てしなく広がりいいい
ものですね。
 少し時間に余裕があったのでピリベツ岳に向かいましたが、小雨が降り始めたので
中止しました。下山し、車に乗ろうとしたら本降りの雨になりました。今回もまた運が私
の味方をしてくれたようです。

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posted by sounkyo at 13:07| 館長のつぶやき

2015年07月18日

大雪山はオシャレな恋人

 松島の月心にかかりて、三里に灸するを忘れ・・と松尾芭蕉を気取るつもりはありません
が、また大雪の花々に誘われるままに、ミュージアムを四日間留守にいたしました。
 今回は、沼ノ原を経由して大雪の奥座敷ヒサゴ沼を訪ねる山旅です。前回は時間が足りず
慌ただしかったので、反省し初日はあまり無理せず、沼ノ原の大沼湖畔に幕営、ゆったりとし
た気分で、日が傾くとともに変化する湿原の姿を堪能しました。それにしても、夕暮れどきは、
何故こんなにまで人の心をやさしくし、感傷的にするのでしょうね、池塘を配した湿原の美し
さが心に浸み入るようでした。ただ驚かされたのは、この夜の異常と思われるほどの寒さです。
7月というのに、朝目覚めるとテントがバリンバリンに氷りついていたことです。
 夜明前、テントから出ると、放射冷却で空気が澄み、静寂の中で、大沼にトムラウシ山が
秀麗な姿を映し、日が昇るにつれ、刻一刻と山肌が輝きを増しその荘厳な美しさに、寒さも
気にならないほどでした。

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  朝食を済ませ、陽光でテントを乾かし、少し遅れて化雲平に向かいました。例年だと、花
々で覆われているのですが、低温で開花が遅れていましたが、ホソバウルップソウだけが最盛
期を迎え、私を待っていてくれました(?)。この化雲平は、雰囲気がよく、池塘周辺を花々が
飾り、その背景には岳人の憧れトムラウシ山が立ち、その牧歌的な景観は北海道の素晴らしさ
を強く印象づける、私の最も好きな場所です。
 撮影を終えた後、ヒサゴ沼へと下り、三日間をすごしました。昔見た映画に”山はオシャレな
恋人”というフレーズがありましたが、私にとって大雪山はまさに”オシャレな恋人です”。でも、
片思いなのか、機嫌が悪く悪天候が続いていました。しかし今回快晴の日が四日も続き、ちょっ
とすると私の想いが通じたのかもしれないですね。

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posted by sounkyo at 14:35| 館長のつぶやき

2015年07月03日

初夏の沼ノ原湿原

 七月の声を聞くと化雲平の花々が気になりまじめます。例年、池塘周辺を大雪山
の固有種ホソバウルップソウが紫色に飾り、ハイマツ帯の縁に目を移すと、クロユリ
が可憐な姿をみせ、訪ねる人の心を和ませます。
 近々、この地を訪れる予定ですが、今年の雪渓の状態が不明なので、晴れ間をみ
て、午後からコース途中の沼ノ原にでかけることにしました。平地の溶雪が早かった
のですが、五色岳、化雲岳に至る斜面の残雪が思いのほか多く、次登山の参考に
なりました。
 それにしても、初夏の沼ノ原温泉は雰囲気がありますね。心地よい微風が沼面を
揺らし、薄らと覆うガスの中にトムラウシ山が姿を現しています。時折、雲間から差
し込む夕日が無彩色の湿原を輝かせ、その幻想的な美しさに、立ち去り難い気分に
なりました。
 当初、一泊の予定でしたが、翌日悪天が予想されたので、下山時間を考慮し、5pm、
後ろ髪を引かれる思いで沼ノ原を後にしました。


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posted by sounkyo at 16:46| 館長のつぶやき